キサゲ
機械加工だけでは出難い平坦度を鈍角な刃先をもつキサゲという工具を使い、
金属表面を削って平滑度を高め、摺動面に凹凸を付け摩擦抵抗を減らす目的で行われる手作業のことを
キサゲ作業といいます。
長年の経験が必要で現在では全国的に作業者が減っています。
弊社はこの技術を光学機械等に活用し、経年変化の少ない高精度な機械を実現しています。
キサゲの目的
キサゲ加工をすることにより機械加工ではできない高精度な平面度、直角度、真直度を生み出します。
また、キサゲ加工によって作られた油溝により、摺動面と可動部を円滑にするために行います。
キサゲが施されている箇所
- 球面加工機:ベッド、ホイールヘッド、サーキュラ等
- 刃物測定器:スピンドル取付け部、コラム
「キサゲ技術」とは、キサゲ(シカラップ・スクレーパー)という刃物で金属の表面を削ることで、平面度が高く、かつ油たまりのある面に仕上げる技術のことであります。
超精密部品を加工する高精度機械の製作工程において、滑り摺動面(スライド部分)の加工作業時に、主として使われる加工技術であり、工作機械の心臓部である滑り摺動面の超高精度平面(1/1000ミリ)を実現するには、必要不可欠な加工技術であります。
技術の発展により工作機械が高精度になった現在でも、機械加工によって平面度(1/1000ミリ)以下を実現することは非常に困難であります。しかし、この超高精度平面を人の技術により作り上げることができるのです。そして、それが「キサゲ技術」なのです。